4月30日平成20年度税制改正法が成立して、各自治体では一斉にふるさと納税が始動ました。これについてよくある質問などをまとめました。
(ふるさと納税とは)
ふるさと納税とは、ふるさとに納税する仕組みですか。

そうではありません。

ふるさと納税とは、字句どおりに理解すると、ふるさとへ納税することをさしますが、 今回、成立したふるさと納税の仕組みは、ふるさとの都道府県や市区町村に寄附すると、 所得税、住民税合計でそれだけ税金が安くなり、ふるさとに納税したのと同じことになります。 これをいいます。正式名称は「寄附金税額控除」です。

その他概要は、弊社ホームページ 「時の税金」コーナーの 「ふるさと納税 はじまる」をご覧下さい。

(ふるさとへの寄附に限られますか)
ふるさとへの寄附に限られますか。その「ふるさと」とは、何をいいますか。

ふるさとは、都道府県、市区町村であれば、どこでも差し支えありません。

都道府県、市町村または特別区であれば、どこでも差し支えありません。 その意味では、「ふるさと」は、特に限定されていません。複数でもかまいません。 しかし、「ふるさと」の神社や地縁団体等に寄附しても、該当しませんし、 上記以外の地方公共団体に寄附しても該当しません。

(人的控除差調整額とは)
人的控除差調整額は、調整控除の人的控除差と違うようですが、どう違うのですか。

寄附金税額控除での人的控除差調整額は住民税の課税総所得金額から所得税の 課税総所得金額を求めるもので、所得税と住民税との人的控除差の単なる合計です。 調整控除では、合計課税総所得金額によって人的控除差額の求め方が違いますが、 この場合は、合計課税総所得金額は、考慮しません。目的の違いです。

(クレジット払いはできますか)
クレジットにはポイントがつきますし、何より支払が便利ですが、 ふるさと納税は、クレジットでもできますか。

当然にはできませんが、認めているところもありますので、寄附先にご確認ください。

その場合、寄附日は、クレジットを組んだ日ではなく、クレジット会社が実際に寄附金を 払い込んだ日になります。利用者の口座からクレジット会社が引き落とす日は関係ありません。 また、寄附採納との関係で寄附日が払込日と異なることがあるかもしれません。

(一口5000円未満の寄附は対象にならないのですか)
ふるさと納税の寄附募集は、一口5000円からのものが多いようですが、 それ未満の寄附は、対象になりませんか。

なります。

確かに、一口5000円からとうたっているところが少なくないようです。 しかし、それは寄附募集上のことであって、それ未満の寄附であっても、 年間合計で自治体に対する寄附が5000円を超えていれば、税法上はふるさと納税控除 (自治体寄附による「寄附金税額控除」)が受けられます。

(寄附金の範囲は)
物による寄附は寄附金に該当しますか。

該当します。

公立学校に対するパソコンや楽器の寄附、あるいは自治体に対する土地や建物の寄附など 物による寄附も寄附金として扱われます。ただし、物による寄附の場合、譲渡所得課税が問題となる 場合がありますので、ご注意ください。

また、寄附採納されたものだけが自治体の収入となりますので、寄附金の範囲もこの範囲と同じです。 ただし、物による寄附は歳入決算額にはあがりません。

(所得控除から税額控除になったのはなぜ)
所得税の寄附金控除は所得控除のままで、住民税の寄附金控除だけ 税額控除になったのはなぜですか。 所得控除と税額控除で効果に違いがありますか。

基本的に効果に違いはありません。

従って、いずれの控除方式をとっても実質的には同じです。ただ、今回の全額控除方式からすると、 税額控除方式の方が理解しやすく、所得控除方式にすると規定がいよいよ複雑になるからだと思われます。

なお、これに伴い控除の名称も「寄附金控除」から「寄附金税額控除」に変更になっています。

(寄附金税額控除額はどう計算しますか)
ふるさと納税した場合の寄附金税額控除額は、どう計算しますか。

(ふるさと寄附金額×10%)+(ふるさと寄附金額×(90%-所得税の限界税率))

です。一口で言うと、所得税の課税総所得金額の適用税率のうち最も高いものを限界税率として、 上記により求めます。分離課税所得があっても考慮する必要はありません。課税総所得がなく 分離課税所得だけのときは例外で、限界税率の求め方が違います。

なお、「ふるさと寄付金額」とは、ふるさと寄付のうち5千円を越える部分です。 その他詳細は、弊社ホームページ「時の税金」コーナーの 「ふるさと納税 はじまる」をご覧下さい。

(所得割の10%の所得割とは)
所得割の10%が特例控除額の上限だそうですが、その所得割とは何ですか。

調整控除後の所得割額をいいます。かつ、この所得割額が寄附金税額控除額全体の上限となります。

(申告が適用要件ですか)
住民税の寄附金税額控除の適用を受けるには、申告が要件ですか。

申告は適用要件ではありません。

今回の改正で、従来の寄附金控除に換えて寄附金税額控除に関する事項が住民税の 申告事項になっています。従って、申告義務はありますが、適用要件ではありません。 住民税の住宅ローン控除は申告が要件となっており、申告しなければ適用を受けられませんが、 これとは違います。しかし、申告がなければ自治体において寄附金の把握ができず、適用できませんので、 実際には、住民税の申告が必要です。納税通知書を受け取ってから申告しても適用されます。 所得税の確定申告をする人は、それが同時に住民税の申告になりますので、それで足ります。